小豆黒

小豆黒(しょうどこく)の特徴

黒の名の通り黒がかった非常に深い紅色の極小輪の花をつける逸品です。葉はやや長めでやや薄い緑色です。手元の資料では2月~4月の開花期とのことですが、大島椿園では11月の段階で開花していました。個体差なのか元々品種として取り上げられた小豆島と伊豆大島の環境の違いが影響しているのかもしれません。(写真 都立大島公園椿園)

比較的立性で端正な花は魅力的ですが苗木の入手も困難で木が弱い特徴があり庭木には難しいかもしれません。植物園などで見る機会があったら是非じっくりと堪能してください。下の写真の通り落ち椿もきれいな姿を残すので鑑賞が楽しい一種です。

小豆黒(しょうどこく)管理者コメント

まず花の色からして特徴的です。同じく小輪をつける侘助も深い紅色の花を付けますが、小豆黒の紅色は深すぎてやや黒みがかっています。それに対して鮮やかな黄色の蕊の色は否応にも映えます。

なお更に小さく更に暗い色のチョコボールという品種もあるようですが、2019年1月現在まだ取材したことがありません。確かに花があまり広がらずつぼまっている様子ともう少し花の色が茶色寄りになるとチョコボールっぽいです。

この極小輪は木の性質に基づくのか木自体があまり強くなく育てるのが難しいそうです。佳人薄命の言葉がまさにぴったりのこの品種。取り上げられたのは比較的新しく1970年代小豆島でのこと。

小豆島には大鐸姫という華やかで比較的育てやすい代表種があります。小豆黒も佳人薄命と言わず、体質改善して丈夫になったら是非庭木にもほしいですね。



小豆黒(しょうどこく)全体

かなり立性が強く上へ育つのが特徴的です。弱い特徴のせいか落花するタイミングが早く、落ち椿もきれいな姿をしているのが特徴的です。周りにもたくさんの種類の椿がありましたが2018年11月下旬にはまだ咲いている椿は少なかったです。小豆黒も本来もっと後の開花時期のはずなのですが大島の気候が良かったのか沢山の花をつけていました。